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甲状腺癌の最新治療法と生存率について

甲状腺がんの中でも最も多い乳頭がんは、腫瘍の成長が遅く、予後も悪くないという特徴があり、早期治療を行えば10年生存率は80%以上に達します。

腫瘍が小さい症例の場合は、30年後も95%以上の生存率があり、中でも、1センチ以下の小さな腫瘍の場合は、症例によっては手術をしなくても定期的に経過をみるだけで十分だとする研究報告もあります。

乳頭がんの治療は、手術による摘出が最も有効とされています。
乳頭がんは癌の中でも極めて予後が良好であるため、手術後のクオリティ・オブ・ライフ(患者自身がより尊厳を保つことが出来る生活を実現すること)を考慮し、手術による摘出範囲を小さくする手段の他、手術を行わず、放射線外照射、放射性ヨード治療、TSH抑制療法(甲状腺ホルモンを過量に投与して甲状腺刺激ホルモンを抑制する方法)、抗がん剤投与などを施す事例も増えています。

甲状腺癌の手術法には、甲状腺を全摘出する方法と、がんが存在する側のみを摘出する方法があります。
ちなみに、日本やヨーロッパでは部分切除術を行う割合が多くなっています。アメリカでは全摘出の例が多くなっているものの、甲状腺を全摘出した場合は一生甲状腺ホルモンを投与しつづける必要があります。

放射性ヨード治療とは、放射線を出すヨード(海草などに多く含まれるミネラル栄養素)を内服することで甲状腺組織へ選択的に放射線を吸収させ、リンパ腺などに転移したがんに効果的に放射線治療を行うという方法で、主として癌が転移している症例に用いられます。

甲状腺がんの疑いがある場合は、内分泌科、乳腺・甲状腺外科、耳鼻咽頭科などの診療を受け、早期発見・早期治療に努めましょう。
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